技術より先に“ユーザーの顔”を思い浮かべる
「こんなIoTがあったら便利だと思うんですよね」
新規事業の相談でよく聞く言葉です。確かに、便利そうです。でもそこで、最も大切な問いが抜けていることが多いのです。
それは――「そのアイデア、本当に“誰が”喜ぶのか?」という視点。
技術的に可能で、社内で評価されて、展示会ではウケがいい。
それでも、「現場では使われなかった」「全然売れなかった」IoTプロダクトは山ほどあります。
なぜか?
“本当のユーザー”にとって必要なものになっていなかったからです。
断言しますが、IoTはターゲットと用途を絞った方が成功確率が高いです。
まずはターゲットを絞ってください!
IoTが関わる現場には、必ず複数の関係者が存在します。
- 現場で実際に使う人(作業者・スタッフ)
- データを見る人(管理者・本部)
- 導入を決める人(経営者・購買担当)
このうち誰を“喜ばせる”設計になっているか?が、事業の成否を左右します。
たとえば、
「スマート温湿度センサーで工場の空調を最適化する」
というアイデアがあるとします。
- 現場スタッフにとっての喜びは「暑くなくなること」
- 管理者にとっての喜びは「稼働状況を数値で把握できること」
- 経営者にとっての喜びは「電気代が下がること」
この3つの“喜び”を揃えて設計することが理想ですが、最低でも「誰を主語にして価値を届けるか」は明確にする必要があります。
「IoTで便利そう」から始めると、思考の中心が“機能”になりがちです。
しかし、売れるサービスは、必ず“人”を中心に設計されています。
問いかけてください。
「この機能、誰のどんな感情を動かすのか?」
「“便利”ではなく、“助かった”と感じる瞬間はあるか?」
それがなければ、あなたのIoTアイデアは誰にも喜ばれない可能性があるのです。